歯科口腔外科
■■■ 口腔外科とは?
口腔外科とは虫歯や歯周病あるいは入れ歯の治療だけではなく、口の中に発生するいろいろな疾患に対応する診療科です。
また口の中だけにかぎらず、周囲の隣接する組織に起こる疾患、
全身疾患と関連のある口のなかに生じる疾患
あるいは有病者(何らかの病気を持っている方)の治療などを行っております。

■■■ 口腔外科で扱う疾患とは?
口腔外科で取り扱う疾患は智歯(親知らず)など歯が原因で歯周組織や顎がはれる炎症、転倒などによる、
歯の破折や口の中の裂傷、顎の骨折などの外傷、口の粘膜などに発生する良性および悪性腫瘍、顎の中や軟組織にできる嚢胞
唇顎口蓋裂などの先天異常、顎の大きさや位置が著しく異なり矯正治療だけでは治らない顎変形症、口腔粘膜疾患
入れ歯の維持安定性を高める補綴前外科、インプラント、歯牙移植、顎関節症、
口の中に症状を表す全身疾患(血液疾患、膠原病など)など多種多様です。
■■■ 親知らずの治療
親知らずの治療は抜歯が適応となります。
しかし埋まった状態の親知らずの抜歯はなかなか大変で、特に下顎の親知らずは顎の骨の中にある知覚神経(触覚や痛覚をつかさどる神経)や血管に近接しており、抜歯した後に唇や顔面皮膚の知覚異常や抜歯した部位からの大量出血の原因になりことがあります。
歯科医師とよく相談をしてから治療をうけることをお薦めします。
もちろん正常に萌出して、きちんと噛んでいるものや今後正常に萌出する可能性があるものは抜歯をする必要はありません。
■■■ 顎関節症の治療
顎関節症とは、顎関節および顎を動かす筋(咀嚼筋)の痛み、口を開け閉めするとき関節雑音、口が開きづらい、閉じづらいなどの顎の運動異常などの症状を総括していいます。
顎関節症にはいろいろな症状があり、なかには顎関節症以外の病気が顎関節症状を起こすことがあります。
また、顎の痛みが骨折や炎症などによる場合は治療法がまったく違ってきます。
どういう症状かを判断し、必要があればMRIやCTなどの画像診断を行う場合もあります。
治療はほとんどが保存的治療(手術的療法でない治療)で、スプリント(マウスピース)療法、
低周波を用いた理学療法(マイオモニター)、薬物(消炎鎮痛剤、筋弛緩剤など)療法などが主体です。
また頭痛、肩こり、背中の痛みなどが、かみ合わせの治療で治るという概念は医学的あるいは科学的根拠に乏しく、治療にあたっては慎重でなければなりません。